逆転する紙面とHP 世論調査の危うさ
小泉総理の靖国参拝問題、朝日新聞は例によって、異常な熱の入れ方だった。
七月二十八日の社説で<やはりやめるべきだ>。続いて八月四日には、<「気持ち」が国を傾ける>。
四日には同時に一面で世論調査の結果を発表、首相の参拝について<「慎重に」増え六十五%><中韓の批判理解五十五%>とダメを押した。
このての世論調査なるものが、いかに危ういものであるかは谷岡一郎大阪商大学長の『社会調査のウソ』(文春新書)に詳しい。必読!
この調査結果については、早速五日付産経新聞にからかわれていた。<紙面とHP“逆転現象”どーなってるの>
朝日のホームページ上で「靖国参拝、あなたの意見は?」とする意見投票を行っており、四日午後六時現在で「参拝すべきだ」が三万六百五十七票(七十二%)で「参拝すべきでない」の一万二十四票(二十三%)を大幅に上回っているというのである。
要は世論調査の方の設問がよくないのである。<小泉首相は靖国神社参拝に積極的に取り組んでほしいと思いますか。それとも慎重にした方がよいと思いますか>
慎重にした方がいいというのは必ずしも反対とは限らない。賛成、しかし、慎重にという考え方もあり得る。朝日はその点を意図的に慎重=反対のように伝えているのである。
ホームページのアンケート調査はニッポン放送でも三日に実施。ここでも回答総数千百八十二人の七十六%にあたる九百四人が<首相は八月十五日に参拝に行くべきだ>
朝日のホームページとほとんど同じ結果だった。
四日付朝日社説の一節にこういう表現があった。
<戦争は自然災害ではない。権力を握っている者たちの決定がまずあって、多くの若者が戦場に散っていったのである。前者の責任をきちんと問うことなしに、後者に対する本当の慰霊となるはずはない
戦前の靖国神社は、軍国日本が国民を動員する装置の一つだった。若者を戦場へと送り出す宣伝に使われたのと同じ場所で、今度は平和を願うといわれてもいかがわしく思う人が多くいて当然であろう>
権力を握った者たちの決定がまず、あった。これはいい。しかし、多くの若者たちが散っていった、その間には朝日をはじめとする大新聞、マスコミがその決定を支持し、煽り立てたという事実があったのではなかったか。
そのことに対して朝日は戦後、きちんとした反省、謝罪をしていない。
「若者を戦場へと送り出す宣伝に使われたのと同じ場所で、今度は平和を願うといわれてもいかがわしい」と言うなら、こう申し上げたい。
若者を戦場へと送り出す宣伝に使われたのと同じ朝日の「紙面」で、今度は平和を願うといわれても、こっちの方がよほどいかがわしい、と。