小泉総裁 あいさつ
責任実感 改革に全力
このたび皆さま方の満場一致のご推挙によりまして、自民党総裁のご推薦、ご指名を受けましたことは、私にとりましてこれにまさる光栄はございません。国民の信任を受けた直後の、党総裁選におきまして、このように異議のないかたちで、ご信任いただいたことに対しまして、深甚なる敬意を表したいと思います。
皆さま方の信任を背に、国民の支持が得られるように精いっぱい改革に取り組んで、自民党こそが新しい時代に新たな形で日本を発展させる、最大の勢力である、責任ある政党であるということを我々の努力によって国民に示していきたいと思います。
先輩、同僚各位の格段のご指導、ご鞭撻(べんたつ)を心からお願い申し上げまして、また私の総裁再任、ご推薦をいただきまして、私としましては、閣僚並びに党役員につきましては、一部の変更はあり得るにしても、基本的に現体制で臨んでいきたいと思いますので、皆さま方の格段のご支援とご協力を重ねてお願い申し上げまして、感謝とお礼の言葉とさせていただきます。本当にありがとうございました。
参議院選挙の結果を踏まえて召集された臨時国会の初日となった八月七日、小泉総裁の任期満了に伴う総裁選挙を議題とする「ブロック幹事県連幹事長会議」が党本部で開催され、激戦の参院選を戦った八府県連の幹事長が集まり、山崎幹事長をはじめとする執行部とこの問題に関して建設的な意見交換が行われた。
冒頭、山崎幹事長は小泉総裁のもとでの参院選大勝利を受けて特例措置として九月に予定される総裁選に対し、八月九日までに小泉総裁以外に立候補する旨、幹事長に誰も申し出がない場合、翌十日の両院議員総会で小泉総裁の再選を決定し、その場合任期は十月一日から二年間となるとの説明を行った。
これは、総裁選が多大な経費と長期の準備期間を要することへの対応と、参院選で「聖域なき構造改革」に取り組むための体制を速やかに構築することが国民・有権者の支持に応える道であるとの考えで、出席の八府県連からも同意を得ることができた。
この後、山崎幹事長から二年後の総裁選は総裁任期を二年から三年に、推薦人の数を三十人から二十人にすることを骨格とする新規程案を政治制度改革本部で作成、都道府県連にも諮った上で年内に決めたい旨、表明した。
また、八月末に全国幹事長会議を開催、今回の措置も含めて地方組織の責任者に説明する場を設けることも併せて約束した。
なお、執行部に対してブロック幹事県連幹事長から、「将来的に両院議員総会の場に都道府県連代表も組み入れて欲しい」「四月の総裁選では各都道府県連の持ち票三票で予備選も活性化し盛り上がったが、さらに配慮を」「十一月までの党勢拡大・組織強化にプラスになるよう、早期に総裁選における予備選の制度化をきちっと固めて欲しい」また、「小泉総裁の靖国参拝を支持する」(九州ブロック)等の活発な意見が示されたが、圧勝に終わった参院選後の会議を反映するように、真剣な中にも和やかな雰囲気が漂い、盛会裏に終了した。
無駄をはぶき国民生活の向上
小泉純一郎総理の「聖域なき構造改革」がいよいよ本格的に進み始めた。先の参院選で自民党が大勝し、国民の全面的な支持で改革を実現する環境が整ったからだ。
改革しなければ日本の未来は明るくならない。ただ、改革には「痛み」が伴う。景気をぎりぎりの努力で保ち、雇用を確保しつつ大胆に改革を断行する。小泉総理の掲げたその路線を、自民党は今後、一丸となって推し進めていくことになる。
これまで、改革に抵抗する野党や一部マスコミは「小泉改革はスローガンばかりで具体論がない」などと批判してきた。しかし、八月十日に来年度予算の概算要求基準と特殊法人の改革案が決定した後は、口をつぐむしかなくなった。ともに小泉政権ならではの具体的で画期的な内容だったからだ。
特殊法人改革については、次回以降、詳細に検討していきたい。今回はまず、経済財政諮問会議が小泉総理の改革構想を具現化した概算要求基準の意義を考えたい。
一般歳出の総額は四十七兆八千億円に絞り込まれ、今年度予算より八千六百億円も減った。概算要求の段階でこれだけ大幅に減額したのはもちろん史上初だ。
年末の予算編成ではさらに減らすことになる。しかし、小泉改革の目的は予算額を減らすことだけに重点があるわけではない。むろん、累積している赤字公債残高を段階的に減らすために、あらゆる無駄な支出をぎりぎりまで削る必要はある。総理が国債発行額を三十兆円以内に抑えるという方針を打ち出し、総額に枠をはめたのはそのためだ。
だが、その一方で、国民生活を向上させるために必要な予算は思い切って投入するところに小泉流の真骨頂がある。諮問会議が重点七分野としてあげた環境、地方活性化、科学技術振興、教育、ITなどがその対象で、年末には削り込む必要はあるが、まずは今年度の二〇%増を限度に上限要求を認めた。
減額するのは、従来型の公共事業や政府開発援助(ODA)、特殊法人への支出。増額するのは未来志向型の分野。ここに、小泉流改革路線の建設的な性格がくっきりと現れているのだ。つまり、惰性に流されず、既得権益にとらわれず、これまでの歴代内閣がやろうとしてもできなかった財政支出の構造改革に明確に踏み出した。
竹中平蔵経済財政担当大臣は、一部の経済評論家らが指摘する景気への影響について、「経済全体のバランスを考えた」と自信をもって語り、歳出抑制が景気を悪化させないという見通しを示した。自民党内では、五十一人の議員でつくる「小泉内閣の聖域なき構造改革の断行を支援する若手議員の会」(代表世話人・桜田義孝衆院議員)が、竹中氏を招くなどして、景気とのバランスの研究もしている。
民主党の菅直人幹事長ら野党幹部は、相変わらず小泉改革を批判している。だが、本格的に構造改革に取り組み始めたわが党はもはや誹謗中傷としか受けとらない。