「聖域なき構造改革」実現へ決意新た
党大会に代わる両院議員総会が八月十日、党本部で開催され、小泉純一郎総裁の再選が満場一致で決定された。総裁選挙については、今年九月に予定されていたが、七月に行われた参院選挙でわが党が国民の圧倒的な信任を得たことから、執行部が特例の措置として、前日の九日までに総裁選挙に立候補する議員がいなかった場合には、総裁選は行わず、両院議員総会で再選する方針を打ち出していた。再選された小泉総裁は「国民の支持が得られるように精いっぱい改革に取り組んでいきたい」と構造改革に向けた決意を新たにした。
参院選大勝受け満場一致
小泉総裁は今年の四月、森喜朗前総裁の退陣に伴う総裁選挙で選出され、任期は森前総裁の残任期間であった九月三十日までとなっており、九月末までに総裁選挙の実施が予定されていた。
しかし、先の参院選挙において「小泉旋風」と呼ばれ、圧倒的な小泉人気を背景に、わが党は六十五議席を獲得して大勝したことから、執行部は「参院選挙は小泉総裁の信任投票だった」として、総裁選挙を事実上一カ月前倒しをすることを決定した。
さらに、両院議員総会の前日である八月九日までに小泉総裁以外に総裁選挙に立候補する議員がいなければ総裁選挙は行わないとの方針も出していた。
実際、九日までに小泉総裁以外に立候補の意思を表明する議員はおらず、小泉総裁の無投票再選が確定した。
党大会に代わる両院議員総会で再選が決定された小泉総裁は「国民の信任を得た直後に、異議のない形で、ご信任いただいたことに深甚なる敬意を表したい」と感謝の意を話すとともに「自民党こそが新しい時代に新たな形で日本を発展させる責任政党であるということをわれわれの努力によって国民に示していきたい」と今後の抱負を力強く述べ、会場は大きな拍手に包まれた。
今後、小泉総裁を先頭にわが党は、「聖域なき構造改革」の実現に向け、さらなる一歩を踏み出すこととなった。
「キーワードは30兆、5兆、2兆」
キーワードは「三十兆、五兆、二兆だな」−−。小泉純一郎総理(総裁)は、平成十四年度予算についてこう説明した。
八月九日に開かれた経済財政諮問会議は平成十四年度予算の考え方として(1)財政健全化の第一歩として国債発行額を「三十兆円」以下に抑えること(2)「五兆円」の歳出削減を行うこと(3)「二兆円」増額し重点七分野に充てること−−などを決定。翌十日には党総務会、閣議においても了承され、いよいよ小泉総理が掲げる構造改革が本格的に動き出すこととなった。これにより一般歳出規模が四十七兆八千億円に減額されることとなり、過去最大の歳出カットとなる。
具体的には、公共投資関係費やODA(政府開発援助)をそれぞれ一〇%削減する一方で、IT、都市再生、少子・高齢化、教育、科学技術、地方の活性化の重点七分野については、前年比二〇%増まで認めることとなり、小泉総理が言う「めり張りを付けて、増やすべきところ、減らすべきところ」が明確になった概算要求基準となっている。
小泉総理は今後の予算編成の議論について「具体的な削減方法、あるいは必要な予算を増やす問題について、今後十二月に向けてより具体化していく。各省庁の自主的な良識ある、今の方式に沿った予算編成の組み方を見守っていきたい」と期待感を示した。